【1℃でここまで変わる!?】エアコンの設定温度と電気代を実際に測定しました!

エアコンの豆知識

「なんでこんなに電気代高いの!?」と、冬のエアコンで痛感した方も多いのではないでしょうか。設定温度をちょっと変えるだけで電気代がグッと下がるって話もありますが実際のところどうなんだろうか?そんなちょっとした疑問に、元エアコン設計者の視点からデータと実測でお答えします。

この記事では、「設定温度を1℃変えると、電気代にどれくらい差が出るのか?」をわかりやすく解説します。難しい話は抜きにして、家庭で今日から実践できる節電術までしっかり紹介します。

★この記事で分かること★
  • 1℃で電気代が変わる理由
  • 設定温度を1℃下げると電気代はどれくらい増えるのか
  • 今日からできるカンタン節電テクニック

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■電気代の違いをまず知っておこう

一般的に1℃変えるだけでどれくらい違う?

たった1℃の設定温度の違いが、電気代にどれほど影響するかをご存じでしょうか?エアコンの設定温度は、1℃下げるだけでも消費電力が大きく増加するケースがあります。

真夏時は外気温との差が大きいほど冷やすためのエネルギーも増えるため、1℃の違いで数円〜十数円の差が出るのは決して珍しいことではありません。

たとえば1日8時間エアコンを使うと仮定すると、1℃の差が1日で80円前後、1ヶ月で2,400円程度にまで跳ね上がります。年間で見ると約3万円の差になる可能性もあるのです。日々の小さな選択が、実は家計に大きな影響を及ぼしているのです。

■なんでそんなに差が出るの?

①フルパワーの時間が長くなるから

差が出る理由として、エアコンは室温を設定温度まで下げるまで“フルパワー運転”を行い、その後は省エネの“トロトロ運転”に切り替わります。しかし設定温度が低すぎると、この省エネ運転に入る前に常に全力運転状態が続くため、電気代が高くなってしまうのです。

②温度差が大きいから

①と同じ話似ている理由にはなりますが、例えば、外気温が33℃の中でエアコンの設定を27℃にすれば差は6℃ですが、20℃にすると13℃も差が生じます。この差を埋めるために必要なエネルギーは倍以上になり、消費電力が跳ね上がります。つまり、冷やしすぎは効率が悪く、ムダな電気代のもとになるのです。

■実際に調べてみた結果

どんな条件で測ったの?

日立の10畳用エアコン(AJシリーズ)を使い、設定温度を19℃〜27℃まで1℃刻みで変えながら、安定した室温下で消費電力を測定しました。とはいえ、1℃ずつ測定していたら外気温が変化し、同じ条件で測定できないため、19℃と27℃で測定しました。

実測できなかった温度帯は、実測データから推測して補完。外気温は一定、照明はOFF、カーテンを開けた状態での計測です。

1℃でここまで違う!

実測結果では、19℃設定での消費電力は約1,093W、27℃では約344Wと、3倍以上の差が見られました。
SNSなどでは1℃変われば電気代が10%変わるというのはありますが、あながち間違いじゃなさそうですね!電力増加率が一定という仮定で計算した場合、1℃変われば電気代が15%上がるという結果になりました。

※機種、使用年数、熱交換器の汚れ、外気温、日当たり、窓、断熱などの様々な要因が結果に影響するので一つの目安としてお考え下さい。

■1℃で電気代がどれくらい変わる?(実測)

1カ月あたりの違いを見てみよう

1日8時間×30日で試算すれば、設定温度を1℃変えると500円~1000円程度の差が出ますね。
ちなみにこれは10畳エアコンなのでもう少し大きなエアコンだったら、金額も増えると思われます。

たくさん使うほど差が出る

当たり前ですが、長時間稼働するリビングや、ペットがいる家庭、在宅ワークなどで常にエアコンを使っている場合は、この差がさらに大きくなります。

つまり、使う時間が長い人ほど“設定温度の見直し”で電気代が節約できる効果は絶大なのです。

今は24時間稼働させている人もいるので、そういう方たちはぜひ設定温度を変えてみてください!

■1℃変えたら暑いんだけど?

体感温度を下げるコツ

「温度変えるとちょっと暑いかな…」と思っている人も、風の工夫を取り入れるだけで体感温度はグッと変わります。たとえばサーキュレーターや扇風機を併用することで、体感温度は2〜3℃下がると言われています。

ちなみにサーキュレータは1時間つけても電気代は数円程度なので、そこまで電気代を気にしなくてもよさそうです。

私は無印良品のものを使っていますが、けっこういいですよ!
あと、首振りタイプのものがエアコンの温度ムラをなくすためにはおすすめです!

無印じゃないですが、カラーありのものもかわいくてよさげですね!

湿度コントロールも大事

湿度が高いと不快感が強くなりますが、除湿機能をうまく使うことで快適さはグッと向上します。気温だけでなく“体感の質”を変えることで、高い設定温度でも十分に快適に過ごせるようになります。また、除湿機を併用するのはかなりいいと思われます。

■冷やしすぎのデメリット

健康リスク

冷やしすぎることで電気代が高くなるだけでなく、健康へのリスクも高まります。喉が痛くなったり、身体がだるく感じたり、頭痛や冷え性の悪化などが起きる人も少なくありません。特に就寝中の冷房は要注意ですね。

また、サーキュレータの併用をお勧めしましたが、直接風を受けるのも自律神経が乱れやすくなったりとけけっこう危ないのでご注意ください。

体調にも温度ムラにも注意

また、冷房の効き方にはムラがあり、部屋の一部だけが冷えすぎると不快なだけでなく、家族内でも体感にばらつきが出てしまいます。過度な冷却は「快適さ」を損なう原因にもなりうるのです。

三菱電機カタログより引用

家庭内で暑がりさんと寒がりさんがいる場合は、AI運転などでサポートしてもらうのもいいと思います。どこまで効果的かは分からないですが・・
三菱電機のFZシリーズは一つのシロッコファンではなく、2つのプロペラファンを使っているので風の使い分けができます。

FZシリーズについてはこちら

■ぜひやってみよう

まずは1℃上げてみよう

何よりも簡単で効果的なのが「設定温度を1℃上げる」こと。最初の一歩として、これだけでも大きな節電になります。数字で見れば納得の効果があるので、まずは試してみてください。

私の話ですが、ずっとエアコンは22℃とかでガンガン冷やすのが普通だと思ってましたが、「27℃でも全然いけるよ」って聞いて試してみたら、意外と快適でびっくり。
風邪もひきにくくなったし、電気代もちょっと安くなって、なんかいいことづくしだった。

小さな工夫で変わる!

直射日光を遮る、フィルターを掃除する、風向きを調整するなど、今すぐできる小さな工夫の積み重ねが、最終的には大きな節電につながります。「快適に、でもムダなく」――それを実現するためには、日々のちょっとした意識がカギを握っているのです。

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