アイリスオーヤマのエアコンといえば「airwill」シリーズ。価格が安くて最近人気のメーカーですが、シリーズ展開が良く分からないと思う方も多いのではないでしょうか?
本記事では、アイリスオーヤマのエアコン全シリーズを一覧で整理し、それぞれの特徴や違いをざっくりまとめています。詳細なスペック解説は省き、「まず全体を知りたい!」という方向けのガイドとしてご活用ください。
■アイリスオーヤマってどんなシリーズがあるの?

エアコン界全体の中でアイリスオーヤマはどんなエアコンをラインナップしているかを確認!
SSランクからDランクまで私の独断と偏見でざっくり分けました。
シリーズ一覧
性能面では特筆した機種はありませんが、その分価格で勝負し、スタンダードクラスのラインナップが豊富にあるのが特徴です。

■アイリスオーヤマはどんなエアコン?
ランクやラインナップが分かったと思うので、
次に各シリーズの価格・機能性についてざっくり紹介します!
価格×機能
他のメーカーと比べて、価格がめちゃくちゃ安くて、機能を絞っているのが特徴になります。

※6畳用を基準に評価しています。畳数によって評価が変わる場合があります。
■全シリーズ紹介
Mシリーズ(フィルター自動お掃除付き)
自動お掃除機能×冷房パワフル×低価格のなんだかすてきなエアコン

Wシリーズとまったく同じスペックに加え、便利なフィルター自動お掃除機能まで搭載するアイリスオーヤマの最上位機種。それでいて価格は驚くほどお手ごろ。
お掃除機能つきのエアコンでは、間違いなく最安クラスです!


Wシリーズ(アプリ対応)
アプリ対応×冷房パワフル×低価格のなんだかちょうどいいエアコン

無線LAN内蔵で、専用アプリで外出先からの遠隔操作にも対応。
さらに、冷房性能もこの価格帯としてはかなり優秀で、真夏でもしっかり冷やせる実力あり!
それでいて価格は驚くほどお手ごろなんです!
スマホ連携ありで高スペック機種が低価格で手に入るのはWシリーズの強みですね!


Gシリーズ(スタンダードモデル)
14畳以上の冷房パワーが強すぎる&節電機能もある高コスパエアコン!

同じスタンダードモデルのRシリーズ・Sシリーズと比べて、より節電性を意識した設計が特徴です。いたわりエコモードプラスというもので電気代を30%削減してくれるみたいですが、これについては解説記事で少し見解を載せています。


Rシリーズ(スタンダードモデル)
Sシリーズよりも高性能で、Gシリーズよりもリーズナブル価格のバランス型エアコン!

「Gシリーズ・Rシリーズ・Sシリーズ」の3段階(おそらく)で展開されているアイリスオーヤマのスタンダードエアコンシリーズ。その中でもRシリーズは、価格を抑えつつ、しっかり冷暖房したいという方にぴったりのモデルです。


Sシリーズ(スタンダードモデル)
【楽天No.1】シンプルで価格が安くて、静音性が高すぎる超薄型エアコン!

「とにかく安くて、それなりに使えるエアコンがほしい」
そんな声に応えて登場したのが、アイリスオーヤマのSシリーズ。楽天などの通販サイトで大人気のモデルです。


■エアコン選びのよくある話
疑問①:畳数通り買ってはいけない?

結論:畳数を基準にして買う必要はありません。
ただし、結果的に畳数通りになることもよくあります。
「◯畳用」という表記は、あくまで分類上の目安にすぎません。
巷では「JIS基準は古くて時代遅れ。今の住宅は断熱・気密が良いから、ワンランク下の畳数でも大丈夫」といった話もありますが、個人的には少し話が飛躍していると感じます。
結局のところ、エアコンを真面目に選ぶなら、見るべきは“畳数”ではなく、その部屋に必要な”冷暖房負荷(kW)”です。
住宅の性能や方角、窓の大きさなどによって必要能力は大きく変わるため、「なんとなく下の畳数にしとく!」というのはやめた方がいいと思います。結果的に下の畳数になるのはまったく問題ではないです。
畳数の選び方(新築の場合)

ハウスメーカーや工務店に「冷暖房負荷の計算」を依頼しましょう。
→ C値・UA値などの住宅性能をもとに、必要なkWが明確に算出されます。
→ 畳数ではなく、「必要能力」で選ぶのがベスト。
畳数の選び方(買い替えの場合)

現在使っているエアコンの「最大能力(kW)」と新しいエアコンの「最大能力」をしっかり比較しましょう!(定格能力ではありません)
「古いエアコンが10畳用だから、新しいのも10畳用でいいや」と、何も考えずに買い替えるのは意外と危険です。
同じメーカー・同じグレードならまだ大きな差は出にくいですが、メーカーが違ったり、機種のグレードを下げた場合は要注意。
見た目は同じ“10畳用”でも、最大冷房能力や暖房能力に大きな差があることがあり、「なんか冷えにくい」「暖まらない」と感じる原因になります。
畳数表記に惑わされず、カタログの「最大冷房能力」や「最大暖房能力」をしっかり確認するのが、失敗しないエアコン選びのポイントです。
疑問②:畳数が大きいと電気代が高くなる?
結論:必ずしもそうとは限りません!
むしろ、大きいエアコンの方が電気代が安くなることもあります。
畳数の大きいエアコンだと、オーバースペックで弱運転ができずムダな電力を使ってしまうのでは?と思う方が多いと思います。イメージはこんな感じですね↓

多くの方が持ちやすい「大きいエアコンほど電気代が高くなる」という感覚は、
一見もっともらしく思えるのですが、実際の能力分布とは異なるケースがほとんどです。
下の図はダイキン「うるさらX」の暖房能力をもとにした分布図ですが、
注目すべきは、14畳以上のモデルの方が最小能力が低く、弱運転に強い設計になっている点です。
このように、大きいエアコンでも「弱運転」が得意で、かえって電気代が安くなる場合もあります。

もちろん、すべての機種に当てはまるわけではありません。
機種やメーカーによって差があるため一概には言えませんが、
こうしたパターンもあるということを、ぜひ知っておいていただきたいです!
疑問③:6畳、10畳、14畳用以外を買ってはいけない?

結論:そんなことはないです。
SNSなどでこの話が広がっており、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
この説は一理あるのですが、当てはまらないパターンが多くあるため、個人的にはあまり気にしなくてもいいと思っています。
買ってはいけないとされている理由
エアコンは大きく分けると3種類しかないから。
8,12,18畳以上はほぼ同じ能力だから。

一部分当てはまっていますが、やはり話が飛躍しすぎのように思います。
細かい話は省きますが、何点か思うところを書きます。
- 「暖房能力は変わらない」というのは一部の上位機種の話。
- スタンダードモデルでは暖房能力もしっかり段階的に設計されている。
- 冷房能力は畳数に応じて明確に変わる。
- 「メーカーの戦略だ」などの感情論もあるが、実際はコストダウンのための共通化設計によるもの。
- 畳数ごとに完全別設計にすれば、価格は跳ね上がると思う。
- 同じ畳数でも、機種ごとに能力分布は大きく異なる。
- 大切なのは、畳数ではなく必要な冷暖房負荷(kW)で考えること。
- 店員さんによりますが、家電量販店での売り方が雑な場合が多い。
(冷暖房負荷[kW]でなく畳数基準で提案している)
まとめ
・畳数表示はあくまで分類上の箱にすぎません。
・エアコンは「大は小を兼ねる」ことも多いです。
・見るべきは畳数ではなく、必要な冷暖房負荷(kW)です。
ここまでを踏まえたら、あとはその機種の価格を自分が受け入れられるかどうかだけです。
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