「室外機に日除けカバーつけると節電できる」って聞いたけど、本当に意味あるの?必要ある?
様々なタイプの室外機カバーを試してきましたが、今回は見た目重視のおしゃれな全体カバーを実際に使って、電気代や冷房効率に変化があるのかを本気で検証してみました。
自宅での実験なので完璧な条件ではありませんが、リアルな結果と気づきを正直にお伝えします!
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室外機カバーのタイプ
一口に「室外機カバー」といっても、実はさまざまなタイプがあるんです。ざっくり分けると、主に以下の3タイプに分類できます。
タイプ②とタイプ③は以前検証したので、今回はタイプ①の室外機全体を覆うタイプのデザイン重視のカバーで検証を行います!

使用する室外機カバーは?
今回使用する室外機カバーはコチラです。
この商品の特徴は以下のようになっています。
- デザイン重視
- カラーバリエーションが多い
- 上に植物とか置けるので庭に最適
- 室外機の存在感を無くしたい方向け
- 造りはけっこうちゃんとしている(感想)
特徴① デザイン重視

普通に見た目がいいので、庭をおしゃれにしたい人にはピッタリです。室外機はどうしても無骨な感じがあってできれば隠したい人も大勢いらっしゃるかと思います。
特徴② 空調効率UP

日かげを作ることで、熱がこもらず空調効率(省エネ)が向上するとのことです。今回はこれについて検証しますね!
感覚的には、室外機を隠すためのルーバーによって、排熱(熱風)がこもりやすくなる印象があります。ただ一方で、ルーバーによって室外機周辺にできる日陰が増えるため、「熱がこもるデメリット」と「直射日光を防ぐメリット」どちらが上回るかがポイントになりそうですね。後ほど見ましょう。
検証してみた!

今回は、以下の条件で検証しました。
- 測定日:カバーありとカバーなしの測定は別日で行う。
- 天気:晴天。気温35℃程度
- 外気温:室外機の背面で測定。
- 室外機:南向きで直射日光あり
- 室内:リモコン設定温度を25℃で固定
- 電力測定:ワットチェッカーを使ってエアコンの消費電力を計測
結果:消費電力、冷房の効きに変化はないように思う
別日で計測したデータを同じグラフにまとめています。(計測開始は9:00頃で統一しています)
太線(色が濃い)のグラフが日よけカバーありの結果で、細線(色が薄い)はカバーなしの結果です。

外気温(赤色のグラフ)
室外機背面で温度を測定しています。外気温はエアコンの消費電力にかなり影響があるのでここが一致していないと、比較検証ができません。外気温がほぼ一致している、200分~350分当たりの2時間くらいを測定区間とします。
ちなみにYahoo天気では若干、カバーあり測定日の方が気温は低いです。つまり、カバーありの方が消費電力が低くでるようになります。
室内温度(青色のグラフ)
設定温度25℃でエアコンを動かしていますが、25~26℃あたりで安定しています。
室内温度も揃っていないと比較検証ができないのですが、今回の測定区間では揃っていると考えます。
消費電力(黒色のグラフ)
カバーありで293W、カバーなしで285Wなのでまったく同じと言っていいと思います。なので、室外機カバー(日除け)の全体を覆うタイプでも節電効果は見られませんでした。
おそらくですが、日除けの効果で室外機が吸込む空気の温度は若干下がっているものの吹き出し風(排熱)が前面のカバー(ルーバー)にぶつかって、熱がこもってしまい、結果的に吸い込み温度はトントンに落ち着いてしまったのかなと思っています。
日除け効果
排熱のこもりで日よけの効果は相殺されたような感じになりましたが、そもそも日よけの効果自体がどれくらいあるのかが気になったのでサーモグラフィ画像を使って確認してみました。
今回は「室外機背面の壁の温度は、吸い込み温度に影響を与える」という前提で考察しています。その結果、直射日光が当たっている部分と日陰の部分では、約10℃の温度差が確認できました。
この日陰は、室外機カバーによって作られているものであり、そのぶん吸い込み温度の低下=消費電力の軽減にプラスの影響があると考えられます。
ただし重要なのは、「室外機全体の周辺をしっかり日陰にすること」です。よくあるアルミシートで頭だけを冷やすような対策では、吸い込み温度は下がらず、節電効果はほとんど期待できません。
ということで、次回はすだれなどを使って、室外機周辺一帯を日陰にする実験もしてみたいと思います!

結局、つけない方がいいの?
つけるべきかつけないべきかは目的によると思います。私が思うところをまとめておきます。
室外機カバーの目的 | 効果 | 補足 |
---|---|---|
節電 | △ | 設置環境によるかも |
冷房の効き | △ | 設置環境によるかも |
室外機保護 | ○ | 屋根のない設置場所や劣化対策として有効 |
やけど防止 | ○ | 小さなお子様やペットがいる家庭では安心 |
外観の向上 | ◎ | おしゃれです! |
防雪・防霜 | △~× | 冬は逆に直射日光に当てて、少しでも熱を取り入れた方がいいのでは?と思っています。 |
エクステリアとしての人気が高いため、そもそも節電などを目的に使っている人は少ないのかもしれません。
逆に言えば、消費電力に悪影響を与えることなく、見た目のおしゃれ度をアップできるアイテムとして、安心して取り入れられるとも言えますね!
まとめ
私のエアコンの設置環境では節電効果は見られませんでしたが、別の環境やエアコンによっては効果があるかもしれません。これは私自身も分からないので個人の判断によります。
「何もしないのもなあ…」と思っている方は、ぜひ一度試してみてください!
劇的な効果が出るかはさておき、省エネ性能が下がるようなリスクはほぼないと思うので、試してみる価値は十分あるはずです。
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